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「30周年」ラッシュの先に、何を見るか。

最近、環境分野の団体等が、「30周年を迎え」と発信している場面をよく目にするようになりました。

1992年、リオデジャネイロで開催された地球サミット。

あの会議を起点に、日本では環境基本法(1993年)、地球環境パートナーシッププラザの設置(1996年)、

京都議定書の採択(1997年)、NPO法の施行(1998年)と、わずか数年の間に制度や組織が次々と生まれました。

   

いま「30周年」を迎えている団体の多くは、まさにこの時期に産声を上げたものですね。

30年続いてきたということは、それだけ社会に必要とされてきた証でもあります。

これは素直に、すごいことだと思います。

一方で、この30年で私たちを取り巻く環境は大きく変わりました。

情報の届け方も届き方も変わり、学びの選択肢は格段に広がり、AIが日常のツールになりつつある。

環境問題そのものも、公害や自然保護といった「見える課題」から、

気候変動・資源循環・生物多様性といったシステム全体の転換を求めるものへと質が変わっています。

そうした中で、30年前に設計された枠組みが、当時のままの姿で次の30年も機能し続けるかといえば、

それは難しいのではと感じています。

これは「役割を終えた」という話ではなく、むしろ30年の蓄積があるからこそ、次のフェーズへ進化できる、ということです。

  

では、次のフェーズとは何か。

私たちCDIは、中間支援「つなぐ仕事」を生業としてきた立場から、ひとつの仮説を持っています。

これまでの中間支援は、個別の団体を支え、個別の事業をつなぐことに力を注いできました。

それは必要な仕事であり、これからも必要です。しかし、気候変動も資源循環も生物多様性も、もはやひとつの分野、

ひとつの地域で閉じられるテーマではありません。

環境と福祉、防災と教育、経済と暮らし、領域を横断する課題に対して、

セクターを越えた協働の「仕組みそのもの」をつくる機能が求められています。

情報環境の変化やAIの普及は、この転換を加速させる力にもなり得ます。

これまで人手と時間をかけてきた情報の整理・発信・マッチングの一部は、テクノロジーが担えるようになる。

そのぶん、人にしかできないこと「信頼関係の構築、合意形成、現場の見えにくい文脈を読み解くこと」に、

より多くの力を注げるようになるはずです。

30周年の節目は、振り返りの機会であると同時に、「次の設計図」を描き始めるタイミングでもあります。

考えなければならないことが増えた、というのが正直な実感ですが、それは悪いことではないと思っています。

問いが増えるということは、クリエーティブな作業であり、可能性が広がっているということでもあるので。

私たちは、この問いに正面から向き合いながら、近畿の環境セクターとともに

「次の30年」の土台を一緒につくっていきたい、と考えています。

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